金蘭千里中学校・高等学校

中高一貫・男女共学

大阪府吹田市藤白台5丁目25番2号

TEL:(06)6872-0263

ひとびと

教員

教員インタビュー

古典

西原彩音

国語科・古典担当。高三対象の医学部医学科小論文面接講座も担当。リフレッシュの定番は、長期休暇の海外旅行。ギリシャを皮切りにすでに10カ国を巡り、マチュピチュの石積みやアンデスの絶景に心を震わせたことも。特筆すべきはその圧倒的な「即行動」の姿勢。現地で触れたスペイン語に魅了されるや、帰路の機内で教材を購入し独学を開始。今や日常会話ができるほど。「すみっコぐらし」をこよなく愛し、飾らない人柄が生徒にとって「憧れのお姉さん」のような存在。

 「素敵だな」。それが、私のすべての始まりでした。金蘭千里の中学1年生のとき、最初の授業で「古典常識」を習ったんです。平安時代の人たちの生活様式、綺麗な着物やお花を愛でる暮らし…そんな「みやび」な生活に、心を奪われてしまいました。その世界をもっと知るには文章を読まないと…と、古典が好きになったんです。言葉から感情を読み取って、当時の価値観や常識をあわせて「この人は今こんな気持ちなんだ」と想像を巡らせる。それがもう、私には楽しくてしかたがありませんでした。古典は勉強という感覚はあまりなくて、アニメを見ているのと変わらないくらい「興味」だけで突き進んでいましたね。先生の説明は全部覚えようと必死でしたし、成績も古典に関してはバッチリだったと思います。「古典が好きだから」という理由で百人一首部に入ったんですが、実は激しい「競技かるた」の世界で。中身を知らずに入って驚いたのも今では良い思い出です。

 教員を目指したのは、小学校の中学年くらい。もともと先生という存在が大好きだったのと、友達に算数の問題を教えて「わかったわ」と言われたのがすごくうれしくて。その成功体験がずっと残っていました。私はわりと人を引っ張るのが好きなタイプで、在学中もクラス委員や文化祭総務に自分から手を挙げていました。特に思い出深いのは高校2年生の時の文化祭です。当時は自分たちが授業で使う教室と展示に使う教室が違って、その入れ替えが大変だったんです。そこで「荷物を入れるだけなら2クラス一緒に入れちゃえばいいんじゃないか」とか「上りと下りの階段を決めて回したらいいんじゃないか」と、新しい運用を提案しました。それがうまく採用されて、今の文化祭の形を作る足がかりになれたことは、私の大切な誇りです。

 大学を卒業して4年ぶりに戻ってきた母校は、なんだかすごく「明るいな」と感じました。私たちの頃はルールも厳しく、もっとおとなしい雰囲気でしたが、今はiPadを一人一台持って、自分たちで調べて工夫する。文化祭のクオリティも驚くほど高くて、生徒たちが生き生きとしている姿を見ると、本当に感慨深いです。

 授業では、とにかく「面白おかしく」することを意識しています。古文はどうしても言語としてややこしい説明が必要ですが、お話の流れ自体は絶対に興味を引けるはずなんです。「私たちと一緒だね」とか「逆にここが違って面白いね」と強調して、千年前の人をいかに身近に感じてもらえるか。理系の子が「受験期の息抜きは古典です」と言ってくれたり、苦手だった子が振り返りシートに「だんだんわかるようになってきた」と書いてくれたりするのが、何よりの喜びですね。一方で、提出物の期限に関しては、私は学校でもかなり厳しい方だと思います。というのも、大学時代に身近な友人が、卒業論文が間に合わずに留年し、内定していた就職先まで取り消しになってしまったんです。あんな思いは、生徒たちには絶対にしてほしくない。だから約束と期限を守ることには厳しく指導しています。「なんで遅れたの?」と納得いくまで向き合います。今はまだ、厳しさの塩梅を自分なりに反省して探っている最中ですが。

 放課後は、小論文の指導や文化祭総務の仕事でバタバタしていますが、生徒たちが恋バナをしに来たり、「髪を切ろうと思うんですけど」なんて他愛もない相談に来てくれる時間は、私にとって最高の「癒やし」です。心のエネルギーをもらっているのは、私の方かもしれません。